あるケミストの独り言(winchemwinの日記)

ケミスト(化学者)の視点で、面白そうな情報(シミュレーション関係など)を発信

pythonの活用例について(fit ファイルの利用 その14:Cateye社 Avventuraのデータからーヒルクライムデータ-坂データの比較)

これまでの記事でfitファイルのデータから、様々な解析を行って来ました。特にヒルクライムに関連して、勾配分布や関連グラフ、自作の激坂ファクターの例などを紹介してきました。今回はそれらの集大成(すこし大げさですね)として、いくつかの実際の坂データの比較を行ってみたいと思います。

 以下の2つのデータは著者の近隣の坂のデータを解析した結果になります。一般的によく使われる平均勾配と距離で比較すると「A」と「B]は似たような数値となっていますが、実際に実走すると、明らかに「A」の坂の方がきつく感じます。

 

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坂データの比較

 fit ファイルの解析結果で勾配分布を見ると「A」の方が10%前後の勾配の坂の割合が多く、「B」と比べると坂全体としてきつい勾配の割合が高いことがわかります。またバリオプロットでも同じような傾向が確認できるのがわかるかと思います。激坂ファクターでもきついの勾配の割合を強調したファクター4、5で「A」の方が大きくなっています。

 このように坂の視覚化という意味ではfitファイルの解析結果は使えるデータもあるかと思いますので、今回までの記事が皆さんの参考になれば幸いです。