前回の記事で軌道エネルギーの計算、表示例としてHOMO、LUMO軌道エネルギーの計算と表示について紹介しました。場合によっては、複数の軌道エネルギーを確認したい場合もあるかと思いますので、今回はHOMO-1やLUMO+1などの軌道エネルギーの表示事例について紹介したいと思います。
今回もターゲット分子はアセトニトリルで計算しています。また、後のデータ処理用にnumpyとpandas をインポートしています。
続いて、これまでと同様に構造最適化を行った後に、得れれた安定構造の座標を保存し、得られた安定構造に対して、一点エネルギー計算を実施しています。
今回は複数の軌道データを設定するので、その数を「orbital_level」で設定し、軌道のリストと番号をnumpy のアレイ化で作成しています。続いてそれぞれの軌道エネルギーデータの保存リストの作成を行い、前回と同様にLUMO、HOMO軌道の情報を取り出しています。
複数の軌道エネルギーデータの取り出しは設定した「orblev」の数に応じて、for 文で実行しています。取り出したエネルギー値等は予め用意したリストにそれぞれ追加、格納しています(HOMOdata, LUMOdata, Hindex, Lindex)。
最後に得られたリストからデータフレームを作成し、print文で表示させています。
上記が計算結果ですが、計算結果1はfor 文の過程で逐次表示されたもので、計算結果2はデータフレームに整理し直されたものになります。複数の軌道エネルギーを一覧で確認した場合には活用できるのではないでしょうか。ご参考になれば幸いです。