Psi4 のインストールの続きです。今回は仮想環境の構築とPsi4のインストールです。
Psi4用の仮想環境を構築してゆきます。先の記事でも紹介しましたが、Pythonで利用できるモジュールは多数ありますが、主要プログラム(今回はPsi4)を快適に動作させるための必要なモジュールを用意した仮想環境を作ります。Pythonや他のモジュールとのバージョンの相性などもあるので、個別の仮想環境を作ることで、安定した専用作業環境を作るというイメージです。
まず、Python用のパッケージを導入できるプラットホームをインストールします。AnacondaとMinicondaがあるのですが、Anacondaは必要な容量が大きすぎるので、私の場合はMinicondaを導入しました(Psi4のインストール関連ホームページでもminicondaへのリンクがはられていました)。
Windows、Mac、Linux用にインストーラーが用意されていますが、今回はWSL環で構築したLinux環境で利用するので、下記のLinuxインストーラーから選択しました。Pythonのバージョンはそれぞれ必要とするモジュールとの関係等で選択します(私の場合は3.8を選択しました)
インストールに必要な環境は以下の通りで、概ね通常のPCであればインストールは問題なさそうな条件です。
インストール手順は同じHP内に紹介されており、下記手順に従ってインストールを行います。
miniconda がインストールできたら、導入の確認を行っておきます。「conda -V」と入力し、バージョンが表示されればOKです。
また、「conda info -e」と入力し、minicondaが予定しているディレクトリに導入されているのを確認しておいてもよいかと思います。
続いて仮想環境の構築に移ってゆきます。仮想環境の構築はCondaコマンドから以下のように行いました。構築した後は改めて「conda info -e」として、設定した仮想環境が問題なく構築されているか確認しておきます(下記ではbaseの下のモザイクがかかっている行)。
conda create -n ###(仮想環境の名前) python =#.#(バージョン)
仮想環境が構築できたら、Psi4のHPのダウンロード画面(下記)を参考にcondaコマンドでインストールを行ってゆきます。
今回はWINDOWS WSLでCONDAコマンドを利用して、python 3.8 で環境を構築するので、それぞれの項目を選択(Psi4 はStale Release を選択)すると下記のインストール用コマンドがHP上で表示されます。
まずは先程構築した仮想環境を「conda activate ###(仮想環境の名前)」として仮想環境をアクティブにした上で、このコマンドを入力して、Psi4のインストールを行います。ダウンロードとインストールに少し時間はかかりますが、通常は問題なく終了するかと思います。
インストールの確認は「psi4 -V」でバージョンが表示されることで確認することができます。
次回以降はjupyter notebook の導入と簡単な計算の実行に移ってゆきたいと思います。