Psi4は前の記事で記載のようにオープンソースの量子化学計算ソフトウェアでWindows、Linux、Macのそれぞれで使用可能です。インストールですが、「Psi4」のホームページのダウンロードのサイトで各種インストール方法が示されています。
(https://psicode.org/installs/v14/)
インストーラーによるものもありますが、AnacondaもしくはMinicondaのconda コマンドを利用したインストールが比較的簡単です。筆者もcondaコマンドを利用した手順でPCにインストールを行いました。
インストールしたPCの概要は以下の通りです。息子のお下がりのPCなのでスペックはかなり貧弱ですが、一通りのことは問題なくできています(笑)。
・Dell Insperion 11 CPU Intel(R) Pentium(R) N3710 1.6GHz HD128GB、メモリ 4GB、Windows 10 Home
Windowsマシンなので、WindowsOS上へのインストールしたかったのですが、筆者のPCの知識のレベルでは設定がうまくできていなかったためなのか、うまく起動させることができませんでした。
そのため"Kupenon's通り"さんのブログの記事を参考にWSL(Windows Subsystem for Linux)をアクティブにして、Linux環境下にインストールしました。Linuxプログラムには「Ubuntu」をインストールして使いました。
WSLはWindows10の設定画面からアプリの設定内で行います。
続いて、アプリの機能の画面からプログラムと機能をクリックします。
プログラムと機能から「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
機能の有効化の画面で「Linux用Windowsサブシステム」にチェックを入れてWSLの有効化を行います。
WSLの有効化を行った上で、再起動してからUbuntuのインストールを行います。UbuntuはMicrosoft Storeから入手できます。
インストールの際にユーザー名とパスワードを設定する必要があります(Windows10とは関係なく設定できます)ので、適宜入力してインストール作業を進めます。
Ubuntuをインストールした後、起動させると下記のようなコマンドラインでの入力画面が立ち上がります。
Ubuntuをインストールできたら、Psi4用に仮想環境の構築を行います。
これはそれぞれのプログラムの実施環境に応じたモジュールの追加などを個別に実施するためです。今回作成した仮想環境にはPython 3.8をインストールしています。
また、別の仮想環境としてpython環境で化学構造情報を取り扱う「Rdkit」のモジュールをいれた仮想環境も構築しています(現時点では「Rdkit」がpython 3.8には対応していないた別途別のpython 3.7 で仮想環境を構築しました。ただまだ、ほとんど実行できていません・・・)。
今回の記事はここまでです。次回は仮想環境の構築からPsi4のインストールへの進みたいと思います。