前回までにヒルクライムに参考になる図として、勾配に関する箱ひげ図やバイオリンプロットについて紹介してきました。これらの図は坂全体の様子を把握するには非常にイメージしやすいのですが、実際にいろんな坂を比較して「どのくらいきついの」ということがすぐに分かる数字があればわかりやすいかと思いますが、いかがでしょうか。一般的には平均勾配や最大斜度の数字から判断するかと思うのですが、激坂度を一言で示す「ファクター」があればよりわかりやすいのでは?と思い、「激坂ファクター」なるものを作ってみました。
以下はそのコードですが、基本的に勾配ごと(3-6%、6.5-9%、9.5-12%、12.5-15%、15.5-18%)の距離(Sumdist)を算出した上で、勾配大きい距離がどのくらいあるかでファクターを算出しています。
ファクターですが、いくつか算出しています。ファクター1は全体の距離に対する「15.5-18%」の割合、ファクター2は「12.5-15%」の割合、ファクター3は「9.5-12%」の割合を示しています。ファクター1-3は単純にそれぞれの勾配の比率になっていますので、それとは別にファクター4、5は激坂を強調するために勾配の大きい部分に大きな係数をかけて計算してみました。
具体的にはファクター4ではそれぞれ「9.5-12%」✗1、「12.5-15%」✗2、「15.5-18%」✗3した距離に対する全体の距離、ファクター5ではそれぞれ「3-6%」✗0.5、「6.5-9%」✗1、「9.5-12%」✗1.5、「12.5-15%」✗3、「15.5-18%」✗5した距離に対する全体の距離で算出しています。
以下は、ある坂について激坂ファクターを算出してみた結果になります。数字だけみてもピンとこないかもしれませんが、いろんな坂で比較してみると「激坂ファクター5」が「1」を超えると個人的には「きつーい」坂に分類できているように思います。興味があれば皆さんのデータでも計算されてみてもいかがでしょうか。
次回はよりイメージしやすいようにいくつかの坂でバイオリンプロットと激坂ファクターを計算してみた結果について紹介したいと思います。